2020年度から必修化された小学校のプログラミング教育も開始から3年以上経ちました。
だんだんまわりにも、プログラミングを習っている子などが増えてきていますよね。
色々調べても、難しくてよく分からない方も多いと思います。
今回は、今さら人には聞けないけど、知りたい「プログラミング」の基本をまとめました。
初心者向けのプログラミングスクールはこちらで紹介しています。
そもそもプログラミングって何?
今、世の中にはコンピュータが必要不可欠です。
そのコンピュータを動かすためには人間が「命令」をする必要があります。
「命令」がないと、コンピュータは動けません。
その命令のことを「プログラム」と言います。
そして、プログラムを書くことを「プログラミング」と言います。
コンピュータに「命令」を伝えるには、コンピュータが理解できる言葉にしなければなりません。
それが「プログラミング言語」です。
プログラムとは
日常でも聞きなじみのある「プログラム」という言葉。
運動会のプログラム、テレビ番組のプログラム、ピアノ発表会のプログラムなど様々な場面で使われています。
日本語では、計画や予定表という意味です。
あらかじめ決めておいた順番や内容(動作)のことで、コンピュータに対しても同じです。
コンピュータにやってほしい動きを「プログラミング言語」を使って、指示する命令が「プログラム」です。
身の回りにある電子機器は、全て誰かが書いたプログラムの通りに動いています。
プログラムが使われているもの
現在は、いろいろなものが「プログラム」によって動いています。
家の中では、冷蔵庫・洗濯機・掃除機・炊飯器・ゲーム機・スマホ・・
外に出れば、信号・エレベーター・自動車・自動販売機・駅の自動改札・・
例えば、最近はお掃除ロボットが普及しています。
ただ掃除機をかけるだけではなく、壁や段差などを感知してよけながら家の中をきれいに掃除してくれます。
さらに、ダストボックスの量をお知らせしてくれたり、部屋の配置を勉強して覚えたり、本当に優秀です。
これらは、あらかじめプログラムに書きこまれていることなのです。
プログラミング教育とは
2020年から小学校で始まったプログラミング教育ですが、急に教科が増えた訳ではありません。
「算数」や「音楽」などのような、今までも行われていた授業の中で「プログラミング」学習を行っています。
実際に「プログラミング言語」を使ったり、難しい技術を覚えたりすることはありません。
では何をすることなの?と思いますよね。
実際に何を目的に必修化されたのか紹介します。
必修化された目的
プログラミングを行う能力を身につけさせることが目的ではありません。
一番大きな理由は、考える力=思考力を身につけることです。
これは、以前から言われていますが、子ども達の今後を生きていくために必要な能力です。
さらに、現在はコンピュータに囲まれた生活をしています。
生活・文化・社会・経済などあらゆる場面において、私たちの生活を支えてくれているのはコンピュータです。
そのコンピュータに「プログラミング」をするためには、論理的・創造的思考力が必須となります。
授業の中でコンピュータに触れ、操作に慣れながら仕組みを少しずつ理解することも目的の一つです。
読み書きができるのと同じように、「プログラミング」はこれからを生きる人たちの基礎教養なのです。
実際にはどんなことをするの?
例えば、算数と音楽ではどのように「プログラミング」を取り入れるのか一例を紹介します。
算数の授業例
正三角形を手書きで書く時は、三角定規やコンパスなどを用いて書きます。
プログラミングで書く時は、どのような「命令」を出すかを考えなくてはなりません。
そのためにはいろいろな角度から性質を考え、観察する必要があります。
そして自分が得た情報を、コンピュータに伝えるために筋道を立てて考えます。
さらに、正しく伝えるためにも考えることが必要です。
正しくできなかった場合は、原因を探し、どのように修正すればいいのかと試行錯誤します。
音楽の授業例
ボーカロイドに指定した言葉をしゃべらせたり、リズムをつけたり、音の高さを変えたりすることができます。
変化を加えてすぐに確認ができるため、また修正を加えて再生して・・と試行錯誤しながら操作や仕組みを習得します。
さらに、他のお友達と聞き比べたり、合わせて流したり、コーラスをつくることもできます。
何か問題が起きた時には、原因を探しどのように解決できるのか考えることも必要になります。
現在は、授業内容については、学校や地域ごとに一任されています。
そのため、学校によってどのような学習方法かは異なっています。
全員学ぶ必要があるの?
先程も書きましたが、プログラミング教育の必修化の目的は、プログラマー育成ではありません。
この先どんな職業に就いたとしても、コンピュータを使わない仕事はなくなってきます。
例えば、スポーツでもコンピュータによって動きを解析したり、効果的な練習方法を提示させたり、戦略などもデータに基づきコンピュータが分析します。
練習方法も、VRを使ってより効果的な方法を活用しています。
他にも、農業などでも今はハウス栽培をコンピュータで管理し、ドローンで水撒きや農薬散布などを行い効率的に育てることが進んでいます。
さらに事務系の仕事にも、便利な会計ソフトや、集計作業などの繰り返し作業をコンピュータでの自動化で行うところも多くなってきています。
将来どのような職業に就くとしても、どのような生活を送るとしても、コンピュータが必要不可欠です。
そのために、全員が「国語」や「算数」と同じように「プログラミング」も学ぶ必要があるのです。
プログラミング的思考とは
文部科学省は、プログラミング教育を通して育成する思考力を「プログラミング的思考」と呼んでいます。
プログラミングを行う能力そのものではなく、国語や算数などの科目、日常生活、社会に出た後などあらゆる場面で生かすことのできる汎用的な能力です。
小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について
文部科学省HPより
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、 より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。
文部科学省HPより
わかりやすく言うと、
このような考え方が論理的・創造的に考える思考方法です。
何の役に立つ?
プログラミング的思考は、目標達成するために必要な行動について考えることができるようになります。
そして、物事を効率的に考えることができるので、無駄な作業を減らし時間を有効に使えます。
さらに、問題解決能力も身につくので、何か問題が起きた時にも、どうしたら解決できるのかを自分で考えて導くことができます。
そして、論理的・創造的に考える思考力は、これからの社会で求められる力です。
この先、今ある多くの仕事がなくなると言われています。
AIなどのコンピュータによって効率的に補えることが増えているからです。
しかし、同時に今はない新しい仕事も増えていきます。
そこで大事なことは、プログラミングを活用して、創造していく力が必要になります。
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スマホを使いこなしていても必要?
現在は、すでにタブレットやスマホ・パソコンを使いこなしている子どもたちも増えています。
しかし、使い方を覚えても、コンピュータの仕組みを理解することはできません。
それは子ども達に限ったことではなく、誰にでも当てはまることですが、ただ使うだけでは分かりませんよね。
プログラミング教育を学ぶことは、利用者側ではなく作り手側になることです。
例えば、LINEで友達にメッセージを送ったり、グループ通話をしたり、様々な操作は当たり前のようにできると思います。
しかし、それがどういう仕組みで送られているのかなどと考えることはありません。
いくらスマホを使いこなしていても作り手にはなれません。
これからの時代は、全ての人が「作り手」になります。
そのために、「プログラミング教育」が必修化され、全ての子ども達が学ぶことが必要となります。
まとめ
コンピュータを動かすための「プログラム(命令)」を書くこと
プログラミングの技術を習得することではない
プログラミング的思考を身につけ、論理的・創造的思考力を育むこと
どんな仕事に就くとしても「プログラミング的思考」と、コンピュータに触れることは必須
今回は、2020年度より必修化されたプログラミング教育について、わかりやすく解説しました。
時代と共に、子ども達への教育方針が変わっていきます。
その都度、親はその先の子ども達の未来を見据えて考えていかなくてはいけません。
オンラインで習う子が多いプログラミングスクールはこちらで紹介しています。
この記事が、少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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